当法人は杉原幸子を初代理事長とし、活動を開始してから本年で9年目を迎えます。
これまで当法人は杉原千畝の偉業を通じ人道博愛主義を継承し、「命の大切さ」「平和の尊さ」を世間に広め社会貢献することを目的とし活動してまいりました。
設立以来、日本及び海外で行われる様々な催しに積極的に参加する等、地道な活動を展開してまいりました。
日本では小中学生の教科書などにも広く杉原千畝が取り上げられるようになり、昨年1月23日に開催されたダボス会議では、日本政府が各国政府関係者や会議出席者に配布した公的刊行文書に、杉原千畝関連記述が2ページにわたり掲載されました。私たちはこの他にもこれまで自治体や様々な団体からの国内外の講演依頼や写真展に協力してまいりました。

ここ近年私たちは海外でのホロコーストのイベントに出席することや、ホロコースト博物館を見学する機会が多くあり、杉原千畝を紹介する展示を目にすることが何度もありました。記念館を訪れる人たちとお会いし、千畝の勇気ある行動に感謝して頂いている多くの方々がいることを知りました。
杉原千畝は第二次世界大戦の最中、東欧でユダヤ人に対する迫害からその命を守るヒューマニズムを体現した数少ない人です。目の前にいる難民に自らの身の危険を顧みず、ビザを独断で発給し、多くの人を助け、それは「命の贈り物」とも呼ばれています。

私たちは杉原千畝のヒューマニズムを伝えるため、長年の夢でありました「杉原千畝Sempo Museum」を東京で開館することとなりました。
ご来館の皆様には，どうぞ当ミュージアムの趣旨をご理解の上、千畝の深い思い、行動に触れていただきたいと思います。

最後になりますが、「杉原千畝Sempo Museum」の開館にあたり多くのご支援・ご協力をいただきました関係各位に心から御礼申し上げ，開館のごあいさつとさせていただきます。

2019年3月19日

NPO杉原千畝命のビザ理事長　杉原千弘
ミュージカルSEMPO 代表　川﨑登